こんな疑問を解決します。
住み替え時に家を賃貸に出すことを想定した場合に、どんな物件を選べばいいのか難しいところです。
自分が住むので、貸そうが貸さまいが、変わらない気がしますが、大きく違うポイントがあります。
それは、賃貸に出したときにキャッシュフローが出る物件かそうでないかです。
キャッシュフローを出すには購入コストを下げる必要があります。
しかし、安いだけの物件は魅力がないし、第一自分自身が住みたいと思いません。
借り手にとって魅力がある物件を選び、コストも下げるというバランスが大事なのですが、そのポイントについてご紹介していきます。
本記事の内容
・中古物件の選び方のポイント
記事の信頼性
これまで3軒の家を住宅ローンを使って購入し、転勤のたびに賃貸に出して家賃収入を得ており、そのお金で暮らしています。
この記事ではマイホームを購入するときに、将来住み替えで賃貸に出すにはどんな物件を購入したらいいのかについてわかりやすく解説していきます。
目次
実際に購入した物件概要と家賃
僕が実際に購入した物件の概要と賃貸に出した時の家賃です。
どのような物件がどれくらいの家賃で貸せて、CFがいくらになるかを知ることでイメージが湧きやすいと思います。
①:戸建て物件A
マイホームとして最初に購入した物件です。すべてはここから始まりました。
1,400万円の契約をするのに、本当に大丈夫か、騙されていないかと不安になったことを今でも覚えています。
戸建て物件A(賃貸当時。現在は売却済み)
- 所在地:某政令指定都市 区の人気度 4番目/7
- 最寄り駅:徒歩17分 駅の乗降者数は市でトップ5内 県の中心街まで4駅
- 築年数:35年
- 造り:戸建 2階建て木造
- 間取り:5LDK 104㎡
- 土地:125㎡ 38坪
- 駐車場:2台
- 特徴:人気学校区
- 金額:1,450万円 リフォーム込み
- 住宅ローン返済額:46,000円(繰り上げ返済前。返済後43,000円⇒繰り上げ返済は手持ち資金がなくなるので失敗)
- 家賃:108,000円
- CF:50,000円(繰り上げ返済前。住宅ローン返済と管理費・保険・固都税の経費を引いた手残り)
②:戸建て物件B
転勤先で購入した2軒目の家です。
2軒目となると慣れたもので、購入自体に不安はありませんでした。
そのうちまた転勤になると思っていたので、賃貸に出したときに借り手が付きやすいかどうかを優先して選んでいます。
戸建て物件B
- 所在地:某政令指定都市の隣の市
- 最寄り駅:徒歩6分 駅の乗降者数は市でトップ5内 県の中心街まで4駅
- 築年数:22年
- 造り:戸建 3階建て木造
- 間取り:4LDK 100㎡
- 土地:57㎡ 17坪
- 駐車場:1台
- 特徴:商店街が近く、飲食店多数
- 金額:2050万円 リフォーム込み
- 住宅ローン返済額:52,000円
- 家賃:138,000円
- CF:73,000円(繰り上げ返済前。住宅ローン返済と管理費・保険・固都税の経費を引いた手残り)
③:戸建て物件C
2世帯住宅として新築で建てましたが、結局2室両方を賃貸することに。
これも賃貸に出す時のことを意識して建築しました。
戸建て物件C
- 所在地:某政令指定都市 区の人気度 4番目/7
- 最寄り駅:徒歩15分 駅の乗降者数は市でトップ5内 県の中心街まで4駅
- 築年数:新築
- 造り:戸建連棟 2階建て木造
- 間取り:3LDK 78㎡ X 2室
- 土地:159㎡ 48坪
- 駐車場:2台
- 特徴:人気学校区、太陽光パネル設置、小中学校までそれぞれ100m以内
- 金額:5,380万円
- 住宅ローン+ソーラーローン返済額:189,000円(ソーラーローンは15年)
- 家賃:292,000円(平均売電額込み)
- CF:75,000円(繰り上げ返済前。住宅ローン返済と管理費・保険・固都税の経費を引いた手残り)
当時、サラリーマン給与とは別で上記の合計で、毎月平均198,000円の収入がありました。
さらに現在は、その収入を元手に購入したアパートの収入もあり、サラリーマンを退職しました。
中古物件の選び方のポイント
将来賃貸に出すことを想定するなら、物件選びは中古物件であること。
ここが一番大事です。
中古住宅は新築に比べ、購入金額が半額以下で買えたりしますが、賃貸に出したときに家賃は半額にはなりません。
新築だとローコスト住宅や安い建売でないとキャッシュフローは出辛く、築年数が新しいうちはプラスでも古くなっていくとマイナスになっていきます。
注文住宅は高額な家賃設定にするとプラスになりますが、借り手が見つかりにくく、ギャンブルみたいになります。
もちろん、賃貸に出して毎月手出しが発生しても、将来的に資産形成ができるならかまわない。という考えならそれは自由です。
中古物件の選び方について
自分が住むために購入する家なので、自分の要望を叶えることが最優先で構いません。
しかし、ちょっとしたポイントを押さえておけば、将来マイホームが資産となり、自分のために働いてお金を稼いでくれるようになります。
資産と負債の定義
・資産 = 自分にお金をもたらすもの(賃貸に出した不動産・配当のある株)
≠ 売ったらお金になるもの
・負債 = 出費につながるもの(マイホーム・車など)
この概念は有名なロバートキヨサキの「金持ち父さん貧乏父さん」に出てくる有名なフレーズです。
もし知らなければ、絶対に読んでおいた方がいいです。
読むか読まないかで、不動産投資の理解度、ひいては経済的に自立できるかどうかの可能性がまるで違ってきます。
中古物件の選び方のポイント
問題はそのポイントに対し、取り返しがつくかどうか、入居者が気にするかどうかです。
②:間取り
③:駐車場
④:立地
⑤:自分の好みでよい内容
①:築年数
賃貸に出した場合の築年数は、スーモなどのサイトで検索条件で多少引っ掛かりにくくはなりますが、戸建ての場合だと需要に対し、供給が少ないので問題ではありません。
どちらかといえばリフォームがどこまでしっかり出来ているかの方が重要です。
それよりも、購入する際に築年数は以下の点で大きく変わってくるので気を付けましょう。
築年数のポイント
・住宅ローン減税を受けられる
新耐震基準を満たしている
1981年に建築基準法が改正され、建築確認済証の交付された日が1981年6月1日以降であれば、新耐震基準で建築された建物です。
新耐震基準では震度5程度の地震でも建築材が損傷を受けないことが条件になっているので、地震に対し強い物件になります。
また3~5万円程度の費用が掛かりますが、「耐震基準適合証明書」を取得すれば、登録免許税や不動産取得税の減額が可能で、地震保険の耐震診断割引もあります。
住宅ローン減税を受けられる
木造中古住宅の場合、築20年以内なら住宅ローン減税を受けられます。
(マンションなどの耐火建築物の場合は25年以内)
築20年を超えていても以下の耐震基準を満たしていれば住宅ローン減税を受けられます。
築20年超木造物件の住宅ローン減税適用の耐震基準
・既存住宅性能評価書(耐震等級1以上)
・既存住宅売買瑕疵保険に加入
建築確認済証の交付された日が1981年6月1日以前の旧耐震基準の物件でも、耐震工事をして基準に達していれば、耐震基準適合証明書を取得できます。
しかし、そのような中古物件はほとんどありません。
また、購入後に耐震工事を行う場合100万円前後の費用が掛かりますが、古い物件はその分金額も安いので、しっかり耐震工事を行えば、総額で築浅物件よりもずいぶん安く購入することが可能です。
僕も1軒目は購入当時で築35年のギリギリ旧耐震(建築確認1981年5月)の物件を購入しました。(耐震工事はしていません。)
購入当時の近隣物件の額(土地坪単価の相場35万円)
・新耐震基準の中古 2,200万円 (リフォームなし)
・僕の購入額 1,450万円 (リフォーム込み)
購入当時は20年後くらいに再度全面リフォームと耐震工事予定でした。
②:間取り
間取りに関して、今は実需も賃貸も同じく、特にリビングの広さが重視されます。
リフォームで隣の部屋との壁をぶち抜いて広げられるならOKですが、古い物件にはそれも不可能な間取りがあります。
③:駐車場
特に車社会の地方では、最低でも1台分は確保しておきたいです。
他にも、古い物件に多いのですが、高さや幅の制限があるケースには要注意です。
また、門扉や庭を壊して駐車場を拡張できる場合、コストが掛かりますが、賃貸に出すときはそれ以上の価値に上がります。
④:立地
不動産の価値は、立地が最優先です。後でリフォームすれば何とかなる建物や設備と違い、立地だけはどうしようもないからです。
良い立地条件
・病院やスーパーなど、生活に必要な施設が近くにある
・人気学校区
・学校が近い
・公園が近い
・陽当たりが良い
・治安が良い
ちなみに学校区については、あまり気にしない人もいるのですが、学力が高い校区は人気があり、中にはその学校区内じゃないと絶対に住まないという人までいます。
その分購入費用は上がりますが、人気校区の物件なら多少古くても賃貸に出したときに、近隣の別の学区の相場よりも賃料を月に1~2万円くらい高く取れます。
悪い立地条件
・騒音振動(鉄道、幹線道路、飛行場、大型物流倉庫、、、)
・近隣に異常者が住んでいる
・道が狭い
・交通量が多い
・崖や山に近い
・川の近く
・地盤が緩い
・坂道が多い
・夜道が暗い
・賃貸需要がない地域
とは言っても、すべてを叶える物件があるとしたら、高額過ぎて買えませんので、どこまで許容するかです。
実際に僕の物件も、いくつか妥協しています。
妥協した内容
・旧耐震基準
・坂道が多い
・夜道が暗い
・道が狭い
・公園が遠い
・陽当たりが悪い
・鉄道が近い
住めば都とは良く言ったもので、僕はこれまで20回以上の引っ越しを経験しましたが、すべての物件で「ずっとここに暮らしていいや」と思えています。
⑤:購入時に好みでよい内容
以下の内容については、あるに越したことはないくらいの内容です。
リフォームで後付できる内容も多く、また賃貸に出したときの入居者付けの影響も小さいので、買う際の判断基準にせず、自分の好みで大丈夫です。
自分の好みでよい内容
・カウンター、アイランドキッチン
・ウォークインクローゼット
・オール電化
・平屋
まとめ
いかがでしたか?
将来住み替えるときに、賃貸に出してCFが出る中古物件の選び方についてでした。
この概念を持って家を選ぶ人はほとんどいないと思います。
ですが、いつかはこういう考え方が当たり前になる時代が来ると思います。
みんながやりだすと旨味はなくなってしまうので、早めにやった者勝ちです。
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